BMW E53 X5 エアコン修理

こんにちは津村です。
本日は夏の定番？と云うか、夏じゃなくてもですけど、比較的夏に多いエアコンのトラブルの修理です。
BMWに限った事ではないのですが、ある日突然エアコンの風が出ない！みたいな症状は、殆どの場合がファイナルステージ（ブロアレジスター）の不良です。
この部分で風量を切り換えているのですが、基本的な仕組みを説明すると、水車を想像して下さい。
水車を回す水路の水の供給量が多いと水車は早く回ります。
逆に水路に仕切り等をして流す水を少なくすると水車の回転は遅くなります。
電気の流れも基本は水の流れに似ているので、抵抗が少ないとファンは早く回り、大きいとゆっくり回ります。
ファイナルステージはそういう切替をしている部品なのです。
なので、壊れるのは抵抗なのかと思われがちですが、そういった壊れ方はあまりありません。
殆どの場合が、内部の温度ヒューズが飛んで（水をせき止めてるようなもの）電気が流れなくなっているものが多いです。

上の写真を見ると温度ヒューズが飛ぶ原因は、どうも本体の冷却が悪いようで、新品と比べるとヒートシンクの本数・細かさ共に変更されているのがわかります。
発熱量の大きい部品なのに冷却が足りなかった？ってとこでしょうか？

今回はエアコンのガス量も少なかったので、一度全て抜いて規定量充填しなおしました。
先日もお話したようにR134aを使っているエアコンはガス量は重量管理が基本です。
この車の場合、440グラム±10グラムです。
ガスチャージの後、漏れの再チェックと風量制御の確認・冷えの確認をして完了しました。
K様、週末のお車のお引取りお待ち致しております(*^^*)