BMW F30 320d ハブベアリング交換
BMW専門店スパークオートの津村です。
BMW F30 320dの左後輪がガタつくとの事で修理のご依頼。
早速リフトで上げて確認してみると、確かに左後輪がガタガタです。
この箇所のガタツキはハブベアリング以外に原因が考えられないため、ハブベアリング交換でご了解をいただき作業にかかります。
ハブベアリングを交換するには、ホイールを外してブレーキキャリパーを外し、ブレーキローターを外してハブにスライディングハンマーを取り付けて抜くと云うか壊して外す感じになります。
外れたらサイドブレーキやバックプレートを外してナックルを車両から分離して油圧プレスでベアリングを抜きます。
新しいベアリングを油圧プレスで圧入したら、抜け止めのスナップリングを挿入して、バックプレートを取り付けたらハブを油圧プレスで圧入します。
後は元通り組んで行くだけなのですが、分解時にドライブシャフトの頭がかなり潰れているのを発見しており、何処かでドライブシャフトを外す作業をした時にスチールハンマーで直接叩きまくったみたいだなとは思っていたのですが、叩きまくってネジ山が潰れているのにセンターのロックナットを無理やりねじ込んだのか、ドライブシャフトのセンターロックナット取付部のネジが完全に駄目になっていました。
このままの状態ではドライブシャフトが使えないのですが、このサイズのネジを切ろうにも合うダイスがなく、中古のドライブシャフトを探す事に。
幸いにも1つだけ見つかりました。
取り寄せた中古(とは言ってもかなり程度良)のドライブシャフトを駄目なドライブシャフト(下側)。
見比べると駄目な方は頭がかなり潰れており、ネジ山もなくなっているのがわかるかと思います。
正面から撮るとこんな感じ。
BMWのドライブシャフトは固着気味になっている事が多く、叩かないと抜けないのですが叩くにしてもスチールハンマーで直にはいただけません。
プラスチックハンマーで駄目なら、銅ハンマーや真鍮棒をあてがってスチールハンマーで叩くとか、とにかく部品にダメージを与えない事が大切です。
整備に携わる人間ならわかっていそうな物なのですが、どこの素人がこんな事したのでしょう?
今回キッチリと修理させていただいたのでこれで安心ですね。
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