エンジンオイルの現状について
BMW専門店スパークオートの津村です。
エンジンオイルと言えば一言で済みますが、実際はカテゴリー分けされており、グループⅠ~Ⅴまで存在します。
グループⅠは鉱物油・グループⅡも鉱物油ですがⅠよりはキレイ(つまりは精製度合いが違う?)なオイルです。
グループⅢからはいわゆる化学合成油になって来ます。
グループⅢは高度水素化分解基油と呼ばれるもので、世間一般に一番広く需要のある価格帯のオイルはこのカテゴリーの物が多いです。
グループⅣはPAO(ポリアルファオレフィン)と言われるオイルです。
非常に高性能なオイルですが、価格が高いのとシールを収縮させるので旧車に使用するとオイル漏れの原因になったりします。
ただし、高価故にPAOとカテゴリーⅢのオイルを混ぜた物が一般的で、シールを収縮させる特性も添加剤等で解消されている事がほとんどです。
グループⅤはエステル系で動・植物由来のオイルです。
ジエステル・ポリオールエステル・コンプレックスエステル等があります。
エステル系オイルは添加剤と混ざりにくいため、エステル単体で用いられる事はありません。
使用目的も競技用車メインと考えた方がいいです。
カテゴリー分けはそんな感じですが、近年のオイルではクリーンディーゼルやユーロ6規制等に対応するために装着されているDPFやGPF(OPF)等に対応している事も重要です。
昔のように安かろうが頻繁に交換してたら問題ないやろ?的な考えで、これらの装置が装着されている車両に対応していないオイルを使用すると、DPFやGPFの詰まりを発生させる原因になります。
その上、ガソリンの直噴エンジン等はLSPI(低速プレイグニッション)問題があり、これに対応したオイル選びも必要です。
LSPIは直噴エンジンやハイブリットや低排気量のターボ車で街乗りメインやちょい乗りが多いと発生しやすくなります。
つまりは現在の自動車においては、オイルは何でもいいのではなく、メーカー純正でなくてもその指定に従ったグレードや規格の物を選ぶ事が重要と言う事です。
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